テレフォンプラン(Telefonplan)

クリエイターズ・ファクトリー

かつてほとんどのストックホルマーがその存在すら知らなかった街テレフォンプランは、ほんの数年の間に話題に事欠かないエリアへと変わった。

ここをストックホルムのデザインの発信地にしようという議論は以前からなされており、それを近年メディアがこぞって取り上げるようになった。ところが“デザインの発信地にしよう”というアイデア自体にはほとんどの政治家は好意的だったものの、それを収容する箱モノ建築に話が至るや、それまで熱を帯びていた議論も少々クールダウンしていった。

とはいえ、この街では確実に何かが起こっている。 いま急成長の真っただ中にあるストックホルムは、都市開発によって従来は郊外と定義されていたエリアにレストランやバー、そしていろんなショップが建ち並ぶようになり“市内っぽさ”を帯び始めている。この現象の象徴的なエリアがハンマビーフェスタッドやここテレフォンプランだ。

テレフォンプランを直訳すると“電話広場”となる。そう、ここはかつてスウェーデンを代表する電話機器会社エリクソン(Ericsson)のお膝元だったのだ。今ではエリクソンはここに小さなオフィスを構えるだけだが、トゥーレ・ヴェンネルホルム(Ture Wennerholm)の設計による1940年築の巨大な電話工場は、2004年にエステルマルムから移転してきたスウェーデンでもっとも有名な芸術大学コンストファクのキャンパスとなっている。コンストファクの移転に伴って、デザインやファッション、コミュニケーションといった分野の小さな会社がここにオフィスを構えるようになった。

中心部から離れているにもかかわらずここでオフィスを持とうとする会社が多いのは、無論コンストファクの影響やその将来性を鑑みてのことだが、それだけでなく家賃が比較的安いという理由も大きいようだ。とはいえ、地下鉄に乗り降りする多くはコンストファクの学生ばかりで閑散としている、というのが今日の正直な感想だ。したがって、街の見学だけならば地下鉄を乗り継いでまでたどり着いて面白い“何か”に巡り合える可能性は現段階では低いと言わざるを得ない。しかしその波及効果によりすでに建築が進んでいる新興住宅地が徐々に広がりゆくのに伴い、このエリアが数年で劇的に変わっていくのでは、という期待感をひしひしと感じることができるのも事実だ。

コンストファクの移設と時をほぼ同じくしてオープンしたレストラン&ナイトクラブのランデト(Landet)は今でも人気で、周辺の学生らも重宝しているようだ。毎週のようにアンダーグランドなテクノイベントやインディーズ系のライブもここで行われている。レンデトならば“わざわざ”地下鉄を乗り継いでテレフォンプランまでやって来る価値はある。

テレフォンプランを楽しむならこちら!
※ 外:外部サイト、英:英語、ス:スウェーデン語、日:日本語

■レストラン&クラブ
ランデト(外・ス)
■大学
コンストファク(外・英)

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