テディベアズ (Teddybears)

1991年結成のテディベアズは、ハードコア、パンク、メタル等のサウンドで活動をスタートし、2000年リリースのサードアルバム「Rock’n’Roll Highschool」に至ってはヒップホップやレゲエ、エレクトロニックミュージックの影響が色濃いポップ/ロックのサウンドへと変遷を遂げている。このアルバムは、スウェーデン国内における彼らの本格的な成功となり、同年のグラミス賞では「ベスト・アルバム賞」「ベスト・グループ賞」の2部門を受賞している。当時大きな人気を博したケミカル・ブラザーズのサウンドを“決して真似することなく、最もうまく再現したバンド”であるというのが、当時のスウェーデンにおける一般的な評価だ。

この成功の理由の一つは、おそらく彼らが、こういったヒップホップ、レゲエ、ダンスミュージックやロック等のジャンル・ミックスを初めて用いたスウェディッシュ・バンドのひとつだったからで、このようなアプローチは「Rock’n’Roll Highschool」リリース時期から流行り始めている。この先駆者的な活躍もあり、バンドメンバーの3人、パトリク・アルヴェ(Patrik Arve)、クラース(Klas)とヨアキム(Joakim)のオールンド兄弟(Åhlund)、そしてバンド自体が“カッコいいストックホルマー”の象徴的な存在へと持ち上げられた。バンドはストックホルムの広告・メディア等のクリエイティブな業界とその周辺で活動する“ヒップな連中”と密接に関係しているので、彼らはテレビCMや音楽のPV製作を手掛けたり、いろんなアーティストらをプロデュースしたり、他のバンドとプレイしたりと広く活動している。例えばクラース・オールンドがロビン(Robyn)をプロデュースしたり、ヨアキム・オールンドがシーザーズ(Ceasars)やビッグ・バード(Big Byrd)でヴォーカル&ギターをプレイしたりと、話題性の高い活動も多い。

スウェーデンでいち早く新しいサウンドを導入しただけでなく、テディベアズはロックバンドの編成にも新しいモデルを用いている。“ギタリスト”“ドラマー”といった明確な役割で活動するのではなく、3人そろってプロデューサー的に活動しているため、むしろ“プロデューサー・ユニット”の様相を呈している。パトリック・アルヴェは歌が不得意であるにも関わらずバンド初期にはリードヴォーカルを務めていたが、現在テディベアズのほとんどのリードヴォーカルはゲストヴォーカリストが担当している。いろんなジャンルの有名なヴォーカリストを迎えていて、例えば イギー・ポップ(Iggy Pop)イーグル・アイ・チェリー(Eagle-Eye Cherry)ザ・フレーミング・リップス(The Flaming Lips)のウェイン・コイン(Wayne Coyne)、イヴ(Eve)、そして シー・ロー(Cee-Lo)などそうそうたる顔ぶれ。

テディベアズの最新アルバム「Devil’s Music」が2010年3月にリリースされた。このアルバムでも彼らはこれまでのテディベアズのやり方、つまりヒップホップやクラブミュージック、そしてポップ等のジャンルミックスで、ユーモアでハッピーな弾むようなパーティチューンに仕上げている。2010年夏には、もはやカメラの前では脱ぐこともなくなったクマの着ぐるみ(頭部のみ)をかぶって国内ツアーをスタートする予定だ。
(Text: Martin Ekelin, Photo: David Scherman)

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