リッベシュボリ・サウナハウス(Ribersborgs Kallbadhus)

建築はその国や地域の文化の継承者でもあるが、北欧の人々の間で受け継がれてきた文化の象徴ともいえる建築物がマルメ市内にある。リッベシュボリ・サウナハウス(Ribersborgs Kallbadhus)とも訳すことができるこの木造建築は1867年に建てられ、現在でも地元の人に愛されるスポットとなっている。150年の歴史を持つこのサウナハウスは、嵐などで数回損壊したために再建を繰り返し現在の形に至っているが、外観も機能もオリジナルから遠くない。また1914年に開催されたバルティック・エキスポ(Baltiska utställningen)の際に水泳や水球の競技場となったこと、第2次世界大戦中に軍事的な用途も持っていたことを考えても北欧の文化を継承する歴史的建造物の一つといえるだろう。

マルメ市内から1キロ近く離れた場所にある海水浴場として親しまれているリッベシュボリの遠浅の砂浜から、橋を渡ってカフェやサウナ、そしてこのサウナハウスの醍醐味ともいえる遊泳スペースがある本建物にたどり着く。カフェスペースではブルーベリーパイやブラウニーなどのお馴染みのメニューから、週末のブランチまで四方を海に囲まれたこのスペースで味わうことができる。焼きニシンやエビのオープンサンド、スモークサーモンのサラダなどスウェーデン的なメニューが豊富なのもうれしい。そしてサウナスペースは日本の温泉のように男女別に分かれており、サウナや遊泳スペース内部では水着の着衣も認められていない。現在では水着着衣可能で混浴の遊泳場・スパなどが主流であるスウェーデンでは、現在では珍しい形態であるといえるが、これは1930年代にヌーディスト・ビーチが流行ったことの名残であると考えられる。

夏には特に海水浴客で賑わうエリアのため、リッベシュボリ・サウナハウス(Ribersborgs Kallbadhus)の夏季はハイシーズンであるが、冬季のサウナは氷のように冷たい海の中に高温のサウナから出てすぐに飛び込むような経験ができるために、地元の人だけではなく観光客にも人気がある。マルメをはじめスウェーデン南部で冬季に数か月にわたって雪が積もることは稀であるが、雪の降る日にこの場所から眺める冬の海や、海岸線を伝って見えるマルメのシンボルでもあるタワー、ターニング・トルソ(Turning Torso)は圧巻である。また入館料も65スウェーデンクローナ(900円程度)と手ごろであり、地元の人々に愛される場所で北欧的な経験をするのには非常に適したスポットであるといえる。

(Text: Yoshihiro Takahashi, Photo: Ribersborgs Kallbadhus)

エリア: マルメ市(スコーネ県)
最寄バス停: Ribersborg、マルメ駅(Malmö station)よりバス7番で10分、最寄バス停より徒歩10分
営業時間: 月火木金曜10:00~19:00(冬季)9:00~20:00(夏季)、土日祝日9:00~18:00
住所:Limhamnsvägen, Brygga 1, 217 59 Malmö
メール:info@ribersborgskallbadhus.se
電話: +46-40-260366

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