ロレーン(Loreen)

Loreen欧州では毎年5月に開催され、恒例となっている音楽の祭典、ユーロヴィジョン・ソングコンテスト(Eurovision Song Contest)において2012年に歴代最高得点で優勝を収めたスウェーデンの歌姫がロレーンである。モロッコ系の移民2世として、ストックホルム近郊の町、ヴェステロース(Västerås)で育ち、2004年にタレント発掘TV番組イドール(Idol)に出演したことで音楽界へと足を踏み入れる。しかし、その後、2011年にユーロビジョンのスウェーデン国内予選に出場し、注目を集めるまでは無名のままであった。その1年後同じ舞台にて大ヒット曲「Euphoria」で国内予選のみならず、アゼルバイジャンの首都バクーで行われた決勝戦で優勝したことで欧州中に名の知れ渡る存在となった。

そのオリエンタルなダンス・パフォーマンスと、よく通る歌声で、ユーロポップとオリエンタルな要素を融合した楽曲「Euphoria」は大会優勝後、ロシア、英国などを含むヨーロッパ25各国以上でTop3ヒットとなり、スウェーデン発の人気アーティストとして音楽史に名を残した。その後は、ヨーロッパツアーや、国内でのクリスマスショーなどをこなし、2014年には国内のTV企画として、北欧の先住民であるサーミ(Sami)民族のミュージシャン、Inga-Maret Saup Juusoとコラボし、新曲「Son」を発表している。

Loreenまた彼女の政治的な貢献はよく知られており、自身が優勝した2012年のユーロヴィジョン・ソングコンテストの開催地アゼルバイジャンの政治体制に疑問符を投げかけたり、ベラルーシにおいて国内では政治犯とされているジャーナリストの言論の自由を訴えたりなど国外の人権問題にも携わっている。子供の権利に関する議題には特に積極的で、例えばスウェーデンのNGO団体「アフガニスタンのためのスウェーデン委員会(Swedish Committee for Afghanistan)」主導の、アフガニスタンの農村部での学校立ち上げのプロジェクトにも大使として関わっている。

そんな多忙な彼女のニューアルバム「Paperlight」からの先行シングル「Paper Light (Higher)」がリリースされた。この曲もシンセポップをベースとしながら、「Euphoria」で見せたようなオリエンタルな要素を加えつつ、また彼女らしい独自の世界観を表現した作品となっている。スウェーデン発のポピュラー音楽に新しい風を吹き込む要素として、これからの活躍に注目したい。

(Text: Yoshihiro Takahashi)

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