イサベル・ヤルダ・ヘリーサス(Isabell Yalda Hellysaz)

毎年8月に行われる恒例のストックホルム・ファッション・ウィークにおける今年の注目の新星が、イラン系スウェーデン人のデザイナー、イサベル・ヤルダ・ヘリーサス(Isabell Yalda Hellysaz)だ。ロンドンでグラフィックの勉強をした後、ファッション・デザイナーの道を志し、ロンドンの名門校、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション(London College of Fashion)に再入学。2012年に同校を主席で卒業後、今回2013年のストックホルム・ファッション・ウィークの2014年春夏コレクションにデザイナーとしてのデビューを果たした。

そんなヘリーサスが、今回のファッション・ウィークのコレクションにおいて重点を置くテーマが資本主義とファッション。プレタポルテへの変換期から、服飾も大量生産の対象となってきた流れを顧みることで、そのプロセスを緩めていこうというのが、ヘリーサスの試みだ。より小型のプロダクションによるチームワークを重視し、ファブリックや職人技、ディテイルにこだわりを持つことで、より人間味のある選択肢を探っていく。

またこの白を基調とした、どこか未来の世界を予見するようなスタイルのモチーフとなっているのが、第2次世界大戦中のドイツ軍の軍服と宇宙時代。SFの要素、そして歴史的なファッションの役割を組み合わせ、女性の身体にフィットする男性的なタッチを加えたコレクションを作り上げた。また白を活かすレザーやプラスティックなどの素材を使用し、ボタンやバイザーなどのパーツを作り出すことで、ミニマリズムと共感するデザイナーと自らを表現するヘリーサスのコレクションに強力なアクセントが加えられている。

母校ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションのプレス向けの作品のランウェイの後、INDIEマガジンがロンドンの注目の新人デザイナーとしてヘリーサスを選出。それ以外にも、イラストレーターとしてイギリスのニナ・デ・ヨーク・イラストレーション賞(Nina De York Illustration Awards)のファイナリストとして残るなど、国際的な注目を集め始めている。そして今回、卒業後デザイナーとしての初めてのコレクションを母国スウェーデンで発表したヘリーサス。これからの動向に注目したい。
(Text: Yoshihiro Takahashi, Photos: Isabell Yalda Hellysaz)

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