ホーカン・ヘルストロム(Håkan Hellström)

スウェーデンで“インディー・キング”を名乗ることが許される者がいるとすれば、それはホーカン・ヘルストロムを置いて他にない。今日、あらゆる層のスウェーデン人に愛されていながら、ヘルストロムはその人間性においても音楽においても同様に、捉えどころのない“インディーズの理想”というものを体現している。コンサートで彼のオーディエンスとなって熱狂したことのないインディーズ・ファンを想像するのは困難なほどだ。

ヘルストロムはインディーズ・シーンのレジェンド、ブローデル・ダニエルのドラマーとして、そしてバス・プレイヤーとしてそのキャリアをスタートさせる。90年代にブローデル・ダニエルはスウェーデンで史上最もオリジナリティの高いバンドの一つとして認められたが、商業的には成功を収めたとは言い難い。2000年に、当時もブローデル・ダニエルのメンバーでありながら、ソロアルバムソロアルバムをレコーディング。当の本人はその売れ行きにほとんど期待していなかったにも関わらず、このアルバムは意表を突くヒット作となり、シングル「Känn ingen sorg för mig Göteborg」はその年の大ヒット曲となった。当時はブローデル・ダニエルがインディーズ・シーンで最重要バンドでありクリエイティブにおいても先駆者であったが、ヘルストロムはシーンにおいて最も商業的に成功した人物であると言える。

インディーズ・ファンの間でビッグ・スターとして認められた後の2001年、ヘルストロムは有名な歌番組「Allsång på Skansen」に出演したことで、さらに一歩を踏み出す。突如として若いインディーズ・ファンだけでなく、メインストリームのオーディエンスにおいても老若男女問わず彼と恋に落ちたのだ。メディアから悪評をほとんど書かれていないことから、おそらく批評家たちも彼に一目惚れしたのだろう。

実を言えば、ヘルストロムがスウェーデンで最も愛されるアーティストの域に到達したことは、少なからず驚嘆すべきことなのだ。彼はとても“無教育な”声で歌っていて、しばしば外れた調子で歌っていると指摘される。あるいは、こういった彼の歌い方は、 彼を“正直なアーティスト”という評価へと導いているのかもしれない。もしかしたら、ヘルストロムはスウェーデン人特有の心情を非常に的確に表現できているのかもしれないが、外国の批評家がヘルストロムの良さを理解できないかもしれないことは想像にたやすい。スウェーデン語の歌詞こそ、間違いなく彼の人気の大きな理由と言えるだろう。

ファースト・アルバムのリリースから10年を経た2010年、ヘルストロムは6thアルバムとなる「2 steg från Paradise」をリリース。このアルバムでは、キャリア後半でお気に入りのコラボパートナーとなっている2人、テディベアズのヨアキム・オールンドとビョーン・オルソンと再びコラボレートしている。
(Text: Martin Ekelin)

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