グラム (Gram)

グラムは 、ステレオタイプなシューズ・ブランドが多いスウェーデンにおいて異彩を放つモダンなブランドだ。アレクスィス・ホルム(Alexis Holm)とアンナ・ステンヴィ(Anna Stenvi)の2人が2005年に設立したこのブランドは、現在を反映しつつ過去を駆使したユニークな靴をつくることをコンセプトにしている。

2006年のコレクションにおいてこのコンセプトが如実に表現されており、ヒップなストックホルマーらによってグラムは瞬く間にピックアップされることとなった。この初シリーズにおいてグラムはスニーカーとドレス・シューズのハイブリッドのようなつま先の尖ったシューズを世に送り出しているが、これには彼らのオリジナリティでもある“スタイルと快適性のフュージョン”がよく表現されていた。年々このハイブリッド・シューズはブーツやローファーなどさまざまなモデルへと枝葉を広げ、ナイロンやソフト・シェル、コーデュロイ、スエードなどのさまざまなマテリアルを取り入れてきた。彼らが自らのコンセプトで明確にしているのは、各コレクションにおいてはマテリアルを中心としながらも、必ず北欧的なデザイン美学を踏襲することだ。

重さの単位“g(グラム)”がブランド名である由来について。この、一見ドライで想像力を擽られない名前には、ファウンダーであるアレクスィスが形、機能、マテリアル、構造といったデザインの技術面におけるあらゆる重要なエレメントに対して深く興味を抱いていることが明確に表れている。これらのエレメントは靴という“物質”を構成しており、それを表現する別の方法として計量、すなわち“グラム”があるわけだ。したがって、すべてのプロダクトは計量されるだけでなく、その重さがそのままプロダクト名にもなっている。これには、どのように靴が作られたか、またどんなマテリアルが使われているかといった、靴の“構成要素=重さ”そのものを名づけることによって、購入者が靴に対してより密接なつながりや親近感を感じられるようにしたい、という意図があるのだ。

グラムは、スウェーデンにオフィスを一つ持つだけの小さな会社だ。アレクスィスが主にデザインを担い、アンナがプロモーションを受け持っている。2006年に初コレクションのスニーカー・セットをリリースして以来、スウェーデン国内におけるブランドの誇大なピーク状態が続いており、最近では国外の小売業者を通して供給するまでになっている。彼らは上品で独創性の高いシューズ・ブランドというイメージを保つため、わざと几帳面に、そしてゆっくりと成長していった。初コレクションの際などは、紙上のスケッチから完成品がショップの棚に並ぶまでに12カ月を要しているのだ。

彼らが作った靴が客にどのように使われ、そして疲弊していくか、ということに彼ら自身がいかに気に配っているかは、グラムの靴を購入する際に享受できるちょっとした“もてなし”からもくみ取れる。当初は缶入りのワックスとブラシを、最近では小さな靴べらを購入者に無料で手渡している。この目的は、靴の購入者により深い親近感をもって靴と接してもらうためだ。

最後に、グラムのスタッフから一言。
「私たちの靴は、ロールアップしたジーンズやチノ、そしてドレス・アップにもよくマッチしますよ!」

東京では、時期にもよるがユナイテッド・アローズヴィア・バス・ストップなどのセレクト・ショップで取り扱っている。
グラムの公式ウェブショップでも購入可能だ。
(Text:Gustaf Kjellin)

公式webショップはこちら ≫

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