ガムラ・スタンス・ポルカグリースコケリ (Gamla Stans Polkagriskokeri)

ポルカグリースとはスウェーデンの伝統的なキャンディーで、1859年にグレンナという小さな町で生まれた。オーナーのヨーナス・ヴァルドヴさんとダーモ・スンドヴァルさんは二人ともそのグレンナ出身。10代の頃から地元のポルカグリース工場でアルバイトをしていた経験もある。その後別々の仕事をしていた二人だが、2011年にストックホルム旧市街地に店舗兼工房を設立。グレンナで使われる伝統的なレシピを使い、自分の工房で作り上げたポルカグリースを販売している。

「スウェーデンといえば、一般的に手づくりの物や丈夫な物が高く評価されています。一方で、今日のデジタル化、リストラ化、コスト削減などのトレンドのせいで、昔からの伝統的なやり方や習慣が壊される恐れもあります。そこで、我々はポルカグリースの制作プロセスの全てを自ら行いたいと考えました。ポルカグリースを包むのだって手作業ですからね。時間はかかりますが、品質の良い物を作ることが大切だと思っています。もっと工業的に作れば効率的に稼ぐことができるかもしれませんが、我々は品質にフォーカスして自分たちのキャンディーを作り出したいと思っています」とはヨーナスさんの言葉だ。

実はスウェーデンは世界屈指のキャンディー消費大国。だからこそ、品質の良いものを届けたいと考えている。

「スウェーデンは『世界一キャンディーを食べる国』といわれています。キャンディーはそれほど体に良いものではないかもしれませんが、だからこそ伝統的な方法で食品添加物なしで作られた現地のものを食べた方がいい。店の工房では常にポルガグリースを作っています。一番人気は本来のペッパーミント味の赤と白の縞パターンです。この味は150年変わっていないんですよ。今のところ当店では19種類のポルカグリースを作っています。グレンナでは50~60種類あると思いますが、この店では特に伝統的な味に絞って取り扱っていきたいと思っています」とヨーナスさん。

ヨーナスさんたちがここまで伝統にこだわる背景には、本来の母国の姿を取り戻したいという願いがある。

「本来スウェーデンは美しい自然環境に恵まれ、失業やホームレスといった問題も他国に比べて非常に少ない国でした。しかし最近では、この国にもそうした社会問題の影が忍び寄ってきています。そこで、スウェーデンの伝統文化のひとつとしてフォーカスされているキャンディー工房を“我々が育ってきた本来のスウェーデン”を取り戻すための第一歩になればと考えています。しかしその一方で、伝統だけに凝り固まらず、常に新しい影響やインスピレーション、新鮮な刺激を探して受け入れていきたいですね」とヨーナスさん。

(Text & photos: Martin Ekelin)

エリア:ガムラ・スタン
地下鉄駅: ガムラ・スタン(Gamla Stan)
営業時間: 火~土曜 11:00~17:00
住所:Lilla Nygatan 10
電話:08-10 71 82

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