クラリオン・ストックホルム(Clarion Stockholm)

2003年のクラリオン・ストックホルム完成により、従来はちょっと退屈で個性に乏しかったセーデルマルム南端のスカンストゥルに、モダンでスタイリッシュな雰囲気が醸成されはじめた。建設会社 ホワイト(White)が手掛けたこのホテルは、セーデルの地下を走る高速道路の地上への出入り口となるトンネルの上に、まるで高速道路を飲み込むかのように聳え建っている。かつてはただの高速道路であった場所に、突如としてアートやデザインのハブを目指すデザインホテルが現れたのだ。

そもそもクラリオン・ストックホルムはただのホテルに終始するつもりは毛頭なく、ストックホルムのカルチャーシーンにおける積極的な役割を担う野心を抱いていた。まず第一に、厳選した北欧のアーティストたちにクラリオンのためにアート作品を作らせ、それらの作品をホテルになくてはならない重要なエレメントとして今もディスプレイしている。素晴らしい一例としては、ノルウェー人アーティストのヨーン・アーネ・モグスタード(Jon Arne Mogstad)が9日間を要してロビーの壁に描いた50平方メートルもの巨大な油彩のウォールペインティングが挙げられる。希望すれば、ここにある作品を見て回る特別なツアーをクラリオンのスタッフが行ってくれる。

クラリオンは、さまざまなカルチャー系イベントの開催にも余念がない。小規模のイベントは年中行われているが、これまでにきわめて注目度が高かったものは2007年開催のストリートファッションのイベント「フレッシュネス(Fräshness)」、2008年に行われた実験的なビデオとエレクトロニックのアート際「ノード・ストックホルム(Node Stockholm)」、そして議論の的にもなったビデオアート作品「Territorial Pissing」が出展された2009年のアートフェア「スーパーマーケット(Supermarket)」といったところだ。

さらには、クラリオンは飲みに行く場所としてもとてもポピュラーになってきた。宿泊客以外でも入ることができるスペースが多く、曜日に関わらず食事やドリンクをオーダーできるカウンターがいくつかある。ロビーのエントランス近くにある「C&C」というバーは毎日深夜12時まで営業していて、さらに建物の奥に入っていくと1階と2階にも他のバーがあり、そこではほぼ毎日のようにバンドがジャズやソフトなポップ/ロックなどのライブを行っている。1、2階と低層であっても、窓が大きいためストックホルムの南近郊の美しい景色が堪能できる。2階にある「Upstairs Bar」では、木~土曜の間はレジデントのハウスDJがよりパーティーっぽい雰囲気を作り出している。ここは、木曜日は深夜1時まで、金・土曜日は3時までオープンしているので、店じまいの早いセーデルにおいてここはありがたい存在でもある。

クラリオンのフードは、ヨーロッパ風のアレンジが加わったスウェーデン料理だ。一例を挙げると、トナカイ肉のような北欧の伝統料理によく使用される食材をマリネにしてサーブしている。エコロジーや地産地消を意識した食材を使用した料理が、少なくとも一皿は出されることになっている。朝食では、ごはんと漬物、海苔、そして味噌汁といった和食が並ぶ“アジアン・ビュッフェ”もある。
(Text: Martin Ekelin)

<料金>
1泊1095~8000クローナくらい
※部屋タイプ・シーズンにより異なる

エリア: セーデルマルム
地下鉄駅: スカンストゥル(Skanstull)
住所: Ringvägen 98
メール(予約): reservation.stockholm@choice.se
電話: +46-8-462 10 00

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