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ジャンテ・ロウ(The Jante Law)

10年来のスウェーデン人の友人と、日本人とスウェーデン人の気質の類似について話し合ったことが幾度かあります。

はじめてスウェーデン人と会ったのは僕がバックパッカーをしていた時で、その時は「日本人以外にもこんなシャイな人たちがいたんだ」などと思ったものでした。他国のバックパッカーは出会いざま「Hi! How do you do? ○×△○×△○!!」と間髪入れずにやんやと始まることが多いのに対し、スウェーデン人と我が同胞は「Hi.」とか「Hello.」などシンプルな一言をボソッと発する、そんな印象が今も僕の中に残っています。だけど、不思議といつの間にか行動を共にしているのもスウェーデン人だったりしたんですよね。

そんな話を友人にしたところ「あー、わかるわかる」みたいな反応でした。完全に同じではないかもしれませんが、彼もそれに似た感覚を日本人に対して抱いていたようです。

その折に、スウェーデン(というか北欧全般)には「ジャンテ・ロウ(The Jante Law)」という概念が存在する、ということを彼が語ってくれました(スウェーデン語だと「ヤンテラーゲン(Jantelagen)」でしょうか)。これは彼らの性格や習慣を象徴する法則のようなもので、“村八分”のような、あるいは“出る杭は打たれる”のような意味合いの北欧特有の概念です。

この言葉は、アクセル・サンデモーセ(Aksel Sandemose)の小説の舞台の一つであるヤンテ(Jante)というデンマークのとある村の名前が由来です。その村には寒い北国で村人同士が助け合って生きていくためのルールがありました。

1. Don’t think that you are special.
(自らを特別であると思うな)
2. Don’t think that you are of the same standing as us.
(私たちと同等の地位であると思うな)
3. Don’t think that you are smarter than us.
(私たちより賢いと思うな)
4. Don’t fancy yourself as being better than us.
(私たちよりも優れていると思い上がるな)
5. Don’t think that you know more than us.
(私たちよりも多くを知っていると思うな)
6. Don’t think that you are more important than us.
(私たちよりも自らを重要であると思うな)
7. Don’t think that you are good at anything.
(何かが得意であると思うな)
8. Don’t laugh at us.
(私たちを笑うな)
9. Don’t think that anyone of us cares about you.
(私たちの誰かがお前を気にかけていると思うな)
10. Don’t think that you can teach us anything.
(私たちに何かを教えることができると思うな)

ちょっと物々しい雰囲気も漂っていますね。
モーゼならぬ“ヤンテの十戒”といったところでしょうか。これに加えて11個目の戒律も実はあるんです。

11. Don’t think that there is something we don’t know about you.
(私たちがお前について知らないことがあると思うな)

ここまで来ると、この“ヤンテの十戒”は出る杭を打つべく強力この上ないハンマーに思えてきます。
確かに、日本にも権威主義、家父長主義的な風習がしかと残っているので、好き嫌いに関わらず、それが特に不自然なものとは僕は感じませんでしたが、それがヨーロッパにあるということに驚きを隠せませんでした。
同時に、両国人がウマが合うことに「ナルホド!」と合点がいきました。

面白いですね、国民性って。

コメント: 2

Källan 10-03-24 (水)

『出る杭は打たれる』というより、1から10までは『相手を見下すな』、『思い上がるな』という意味のように感じます。そして11は、『隠れて不正をするな』という意味にも読めると思うのですが、どうでしょう?

スタッフ 10-04-01 (木)

Källanさん、こんにちは。
そうですね。
これは僕のつたない英語で直訳しただけですので、きっとおっしゃる通りの意味なんでしょうね。
ジャンテ・ロウ、怖いですね~、、、

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